日本は省エネ大国
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最終更新日:2022/03/14
コラム
日本は化石資源に乏しい国であると共に、貴重なエネルギー資源を少しでも大切にしようという試みがあります。これまでもエネルギー消費効率の向上を努めてきましたが、経済成長に伴い世界でもトップクラスの省エネ大国であるという勲章を受けました。今回は日本が今まで取り組んできた省エネ政策の内容や今後の課題についてご紹介していきましょう。
省エネ政策の根幹「省エネ法」
日本は経済成長の動きによって世界最高水準のエネルギー消費効率を追い求めてきました。
それによって1979年にエネルギーの使用の合理化等に関する法律「省エネ法」が制定されることになったのです。これは1973年と1979年に起きたオイルショックによって日本中が大混乱に陥ったことで、効率良くエネルギーを利用しようという状況に追い込まれたことがきっかけとなっています。
省エネ法の対象となる事業は、工場や事業場など機械器具の製造を行っている事業や運輸事業者、エネルギー小売り事業者などです。対象事業者は一定規定以上のエネルギーを使用した場合、年に一度エネルギーの使用状況を国に報告する義務があります。
省エネ大国の今後の課題
省エネルギー小委員会は、日本が取り組む省エネをさらに加速させるための審議が行われました。今後は事業枠を超えて荷主と輸送事業者、機械器具の製造事業、エネルギーを扱っている当事者たちが連携して省エネ法に取り組むような方向性を立てています。現在の省エネ法は事業者単位で評価していますが、それを事業者間連携よる省エネの実施へと協力を求めるよう検討しているようです。
さらに中小企業や各家庭における省エネは、省エネのノウハウを備えているサードパーティーによるビジネスをうまく有効活用していく活動も検討中です。全国44箇所に拠点がある「省エネルギー相談地域プラットフォーム」においては、中小企業などの省エネ支援事業者が自治体や商工会議所など地域の専門家と協力し合って省エネ診断・診断後のサポートなど総合的に支援していくことも活動の一つとして加わっていく方向性となっています。
日本は省エネ大国と呼ばれるだけあって、ベンチマーク制度や省エネを促進するための補助金制度などエネルギー消費効率を改善させるための様々な取り組みを実施しています。今置かれている状況と向き合いながら、将来に向けての課題についても審議されている状況です。最近話題になっている「温室効果ガス削減」に対しても京都議定書目標達成計画を定め、地球温暖化対策にも全力で取り組んでいます。
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